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ロボット・メカの描き方 装甲の形状1

 どーも、CG班3年(新4年)の現象也です。
現象也はタイトル通りロボットやメカの描き方というマニアックな記事を書きます。
これぐらいしか、ブログにするようなネタがないんで。


 ロボットやメカの描き方を扱った書籍やHPって、メカは立方体を組み合わせて~、パースはどうとるか、関節の曲げ方だとか一般的なことに終始したものが多いと思います。
そういった内容も大事だとは思いますが、それでかっこいいロボットやメカが描ける気はしません。
例えば書籍で「面が間延びしないように凹凸を入れて描くようにしましょう」とあっても、実際どんな凹凸を入れればいいのかわかりません。
乱暴な言い方をすると「凹凸を入れるといいけど、どんな凹凸を入れるかは君のセンスに任せる!」ということです。
それってあんまりですよね・・・

 そこで現象也はセンスではなく現実的な視点からロボット・メカのデザインを導く方法を記事にしたいと思います。
タイトルでは「ロボット・メカの描き方」としてるんですが、どっちかていうと「ロボット・メカを描く際の注意点」ぐらいに理解してください。
それと言い忘れましたが、記事にするのはいわゆるリアルロボットのデザインについての個人的な考えです。
兵器も科学もへったくれもない「スーパーロボット」のデザインについては取り扱いませんし、我流なので参考程度に読んでください。


 初回は見た目を大きく左右する装甲の形状についてポイントを3つ挙げます。
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①装甲に厚みを持たせる

被弾時に敵の砲弾やビームから機体を守るものですから、容易に貫通されないよう装甲にはある程度の厚みが必要です。
よく装甲がペラペラのイラストを観るんですが、意識しないとミスするポイントなので注意してください。
ただし、いくら厚い方がいいからと厚くしすぎると今度は鈍重な機体になります。
常に敵と正対して戦うことを想定して作られた戦車のように、一番被弾する前面装甲は厚くそうでない上面や背面の装甲は薄いといったデザインもありだと思います。

②前面での装甲の分割は避ける

せっかくの装甲なのに分割してしまっては、そこが弱点になって防御力がダウンします。
できれば分割しない方がいいのですが、巨大な装甲を一体成型するのは難しいということや装甲の取り外し、見栄えのことを考えると分割したくなります。
その場合は前面に分割ラインがくるのを避けるようにデザインしましょう。
関節の稼動を妨げないよう装甲がスライドするような機構を導入するのであればその限りではないと思います。(上のイラストの肩部装甲前面)

③適度にC面を入れる

C面というのは上のイラストの③の部分のように2面を斜めに接続する面のことを言い、C面を入れることを面取りと言います。
多くは直交する2面を45°に接続するのですが、これによって衝突時に機体の角が破損したり、衝突した物体を破損させたりするのを防ぎます。
デザイン的にはイラストの情報量が増え、面が間延びしなくなるので多用されます。
ですがあまりに小さい部品の角にまで面取りするとごみごみするので程々にしましょう。


こんな記事を書いてると合理的に描いた方がいいんだ!と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。
リアルロボットのリアルはあくまで「それっぽい」という意味だと思います。
なので、見た目のかっこよさを重視しつつも隙あらば上記のようなポイントを抑えるというスタンスがいいと思います。

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