WCE blog

早稲田大学公認 総合デジタル創作サークル 早稲田コンピュータエンタテインメント

理工展ありがとうございました!「WCE2021 ~ゲーム・オデッセイ~」を振り返る

皆さんこんにちは。WCEこと早稲田コンピュータエンタテインメントの助さんです。自分でさん付けするの正直どうかと思います。今年も理工展シーズンがやってきて終わっていきました。WCE的には一番か二番くらいには大事なイベントです。備忘録とご挨拶も兼ねて振り返っておきます。
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理工展とは

毎年11月初旬の土曜日曜に開催される、早稲田大学理工学術院の学園祭です。今年は11月6日、7日に開催!西早稲田キャンパスにて行われました。同日にはいつも早稲田キャンパス早稲田祭(有名)が開催されていますが、我々的には理工展も見てね!って感じです。WCEは毎年出展し、制作したゲームを展示し試遊を行っています。

昨年はCovid-19の影響により完全オンライン開催でしたが、今年は実地とオンラインの同時開催というハイブリッド形態で行われました。オンラインも家から見れて便利ですが、我々としては実地に来ていただけた方がフィードバックを得やすくてありがたいです。まあ、できれば、ということで。

WCE2021 ~ゲーム・オデッセイ~

さて、我々は表題の通り「WCE2021 ~ゲーム・オデッセイ~」という企画名で参加しました。

企画名は正直深い意味はないのですが、今回の理工展のテーマが「Bon Voyage!」とのことなので旅っぽい感じで。キューブリックによるSF映画「2001: A Space Odyssey(邦題:2001年宇宙の旅)」になぞらえたネーミングです。
ゲーム関連でオデッセイというと世界最初の家庭用ゲーム機と言われる「Magnavox Odyssey」が思い浮かびますね。有名な「PON」の元となった卓球ゲームが内蔵されてたりします。最近の作品では「オデッセイ」というと「スーパーマリオオデッセイ」や「Assassin's Creed: Odyssey」辺りは有名ですね。こんな感じで、オデッセイという単語はゲームというモノを語る上ではなかなかに意味深い言葉なのではないでしょうか。そもそもオデッセイという言葉の由来はホメロス叙事詩オデュッセイア」ですよね。ギリシャ神話の物語の中でも有名なオデュッセウス(トロイの木馬を考えた軍師さん、割とお茶目)のトロイアからイタケーへの帰還の物語。地中海の島々を何年にもわたり冒険するのですからそりゃ「冒険の旅」の代名詞ともなろうものです。いかにもゲームらしい題材ですよね。うんうん。

出展したゲーム

出展したタイトルを軽く紹介します。動画は以下のトゥイートからちょっとだけ見れます。

いくつかのゲームは既に公式サイトで公開しています。それ以外は年末のコミックマーケット99にて頒布予定。その後には年度末あたりに公式サイトで公開するつもりです。せっかくだしコミケ版には何かしら特典を付けたいですね。

平安京

制作:リー
検非違使が京の都で物の怪を退治!
全30面で手ごわいレトロ風なアクションシューティング。骨太で遊びごたえがあるゲームです。私のイチオシ。

Triaina Prototype

制作:助さん、楽曲提供:オリゴ糖、NYLON
三方向から来る音符を捌け!🎵
とっても楽しいリズムゲームです。混乱して頭がおかしくなると評判。難しいけど慣れれば楽しいですよ。

Roll Panda

制作:NYLON
パンダがころころ(((🐼
転がるボタンとジャンプボタンの二つだけのシンプルなかわいいアクション。だけど難しい。熟練するとめっちゃガンガン進めるので練習あるのみ。

BOMBTANK2

制作:NYLON
爆弾置き逃げ戦車アクション!💣
全4面の戦車アクション。弾を撃つのではなく爆弾を設置して戦います。エイ型宇宙人の基地を破壊するのだ!これも骨太め。

町火消し

制作:助さん
水掛け論系火消しアクション🚒
ホースの向きと水流の勢いを調整して水を操り、町に上がる火の手を消すゲーム。単調だけど案外熱中したり。

マルチプライヤー

制作:Kasai
弾数制限に立ち向かえ!掛け算シューティング!
倒した敵によって撃てる弾の残数が変化するシューティング。敵の弾に当たると弾が減ってしまう。シンプルだけどスコアアタックをすると奥が深い。

PENG2

制作:NYLON
⛄⛄⛄  🐧三三三
ペンギンが滑って雪玉を破壊するゲーム。全て破壊するまで何回もチャレンジ!ボウリング的な。

ABDUCTION

制作:助さん
新時代UFOアクション!🛸🆚🐄
地球のビーフの評判を聞いた宇宙人がドライブスルー感覚でやって来た!UFOが牛をさらうゲームです。牛の鳴き声がたまりません。

改札男

制作:助さん、イラスト:NYLON
あなたは改札の中の人です
改札の中の人になってやって来る乗客の切符とICカードを処理しよう。路線図をキッチリ覚えてあなたも自動改札機になりましょうね。ひそかにスマホ版も検討中。

Luccica the Witch

制作:NYLON
魔法を使い分けて突き進め!
5つの魔法を使い分けて進む魔女シューティング。借金返済のため魔女ルチカが各地を飛び回る大冒険!3面を突破した人は1人(開発者)しか知りません。

ROCKETRIS -ロケットリス-

制作:助さん、楽曲提供:NYLON、効果音:みずみ
ブロック揃えて宇宙に射出!
あまりにも知れ渡ったパズル「テ〇リス」...ではなく。横にブロックを揃えるとその列から上が射出されるパズルです。ブロックの量が多いと重くて打ちあがらなかったり。

RUMBLE RUN-BULL

制作:NYLON
🛢🛢🛢  🐂三三三三3
牛が爆走するゲーム。障害物を吹っ飛ばすとスコアがUP!一定スコアに達するとボーナスでタイムが延びたりします。爽☆快!

SHIP'n GRAVITY

制作:NYLON
重力に叛逆するシューティング!
小惑星の重力に注意しながら宇宙人と戦うシューティング。タンクを取るとタイムが延びてスコアアップのチャンス!

Tapioca 2

制作:NYLON
カエルが卵を投げるゲームです
落ちてくるブロックを卵で破壊するゲーム。アイテムを拾うと一定時間パワーアップできます。世界観がいい感じに不条理ですよね。

他にも

出展を考えていたけどやめた作品がいくつかあります。私の「Raindrops Definitive Edition」は4年連続の出展(やりすぎ)も考えてましたが、さすがになぁ~ってなったんでやめました。あんまりいっぱい展示しても遊びきれないですしね。
うまい事まとまらなかったり完成しなかったため出展できなかったゲームもいくつか。「EX Plosion」は動きが大体できてるけど「Triaina」に力を入れたためナシに。「Rope & Ape」や「爆発バイク」、「夢鏡」といったタイトルも実は作られていました。公開されるか分からないので、タイトルからどんなゲームか妄想してみるといいんじゃないですかね。

レポート

概要、反省

一日目、二日目ともに会場には多くのお客さんに来ていただきました。例年通り低い年齢層が中心でしたが、ハイティーンからおじ様まで幅広くプレイしていただけました。皆さん楽しんでいただけたのは嬉しかったです。

ただ、ゲームの操作がやや不親切だったり説明不足だったりといった点から困っている方も少なくありませんでした...。ゲーム自体になるべくチュートリアルは付けるようにしているのですが、そもそも見てもらえなかったり。「見れますよ」ではなく「見ろ」というスタンスで起動時に画面に映すなどすれば良かったかも。反省点ですね。

あとはゲーム自体が難しい!という声を多く貰いました。実際、難易度の高いゲームが多かったと思います。我々はどうしても十数年ゲームをプレイし続けてきたマニア寄りの人間なので、自分の感覚で作ると複雑だったり難しかったりするゲームにしてしまいがちです。「これで伝わるだろう」と思った作りが全く伝わってないようなことも。ゲーマーの常識は非常識、ということを痛感しました。例外的にロケットリスは皆ルールをスンナリと理解していました。テ〇リスってすごい。

個別のゲームについて

全部は触れられないのでかいつまんで。
たぶん一番多く遊んで貰えたのは「平安京」です。私のイチオシということでランチャー(ゲームを選択して起動するソフト)のトップに置いていました。高校生以上の世代が結構熱中してました。「BOMBTANK 2」と並び、がっつりしたゲームが好きな層に受けたっぽいですね。

「Roll Panda」も挑んだ人は多かったですが、まあ難しいので。クリアしたのは2人ほどしか確認できず(これでも正直スゴイ)。とりあえず皆さん「カワイイ」という感想は一致してました。

低年齢層に人気だったのは「ABDUCTION」。シンプルで超受動的なゲーム性、牛を捕まえるという分かりやすさが功を奏し遊びやすかったのかと思います。

「ROCKETRIS -ロケットリス-」も人気でした。まあ、分かりやすいですよね。ほぼテトリ〇だし。

意外なところだと「改札男」がわりかし好評でした。改札機という日頃目にするモノが題材で、ゲームのルールも受け入れやすかった、といったところでしょうか。結構時間をかけて作ったゲームなので嬉しいです。演出とかもいつもより頑張りました。女子高生らしきグループが皆で一緒に画面を見てプレイしていたのが印象的です。このゲームに関しては一人でやるよりも効率的ですね。ぼっちな私には目から鱗でした。

雑感

私の個人的な感想とかを。

実はゲームランチャーに感想を書く機能を付けていたのです。遊んでる様子を見るだけでもある程度どこで詰まってるとか面白そうにやってるとかわかるんですが、直接の意見も貰いたかったので。...なのですが、感想を書いてもらえたのはごく僅か。全体の10%いかないくらいでした。残念。でも内容は好評だったので嬉しいのは嬉しい。

ゲームを遊んでいただく中で、操作方法というのは初見ではやはり伝わりにくいものでした。そんな中、操作が分からなかったお子さんが取る行動というのがちょっと私の世代には驚きでして、PCの画面にタッチするんですよ。どうにも私はPCはマウスとキーボードで操作するもの、という先入観があるので最初にPCの画面に触ろうとは思わないのです(対応してるPCもありますよ)。が、令和の少年少女って、小さいうちからスマホタブレットのタッチパネルディスプレイに慣れ親しんでるんですよね。ゲーム機も3DS~Switchという感じでタッチパネルですし、駅の券売機なんかもタッチパネル。情報端末のディスプレイはタッチするもの、という認識を持つのも当然なのかもしれませんね。

ところで、WCEはこの2年間はオンライン(Discord)で活動していたのです。新規入会者とは顔を合わせる機会が取れなかったので、この理工展で初めて顔を合わせる、または久しぶりに会う、という人ばかりなのでした。やっぱり直接会って、普段の活動よりも長く集まっていると仲が深まったような気がします。新入生の目に私がどのように映ったかを思うと夜しか眠れません。

使用したPCを消毒したり、お客さんにゲームの説明をしたり。忙しかったですが、皆よく頑張ってくれました。来てくれたメンバー、ありがとう。来れなかったメンバーはまた別の機会に。

そんなわけで

WCEメンバー諸君、理工展お疲れ様でした。毎年理工展の運営をしてくれている理工展連絡会の皆さん、WCEのブースに来ていただいた皆さん、ありがとうございました。WCEの活動を対外的に発表できる、良い機会となりました。また来年も(ちゃんと参加できたら、ですが)WCEをよろしくお願いいたします。